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はじまる瞬間

御克←本多 本多視点。

____________



いつの頃からか、なぜか克哉の印象が変わった気がして目が離れない。 なにかが違う・・・名前の知らないこの感情だけが、警鐘を鳴らしていく。 なぜだ、克哉。

  何かの拍子に見ると、辛そうにする表情 何かの拍子に見ると、深みのある笑顔 何かの拍子に見ると、時間を気にしているような挙動不審な行動。 つまらない・・・なんて、思いたくはないが。 何故だか、この独占欲がその度に強くなっていく。 今この時間は、そう。仕事の合間の、昼食の時。 今やMGN社に移籍となって、以前以上に仕事に力を注いでいるが やはり、あのイケ好けねえあの御堂だけは気に食わず、俺は事あるごとに彼と衝突をしていた。 「・・・だから!こいつの成長はこれからだから・・・!!!!」 「君は・・・また、感情でものを言うのか? 先日の、あの賭けは運だけだったと、言われたくないだろう?」 「ぐっ!」 「なら・・・。。これについては、諦めるんだな。」 「そんな・・・!!」 食堂のまわりは、俺と御堂のやりとりに驚愕しているのか、一定の距離をとられている。 ・・・見せ付けるつもりはなかったが、しょうがないだろう? 納得のいくマーケティングをしたかったってのにアイツは・・・

その時、まだ昼食のメニューを取りに行っていたらしい克哉が、俺の元に戻ってきたかに見えた。 しかし、その克哉の視線の先は、俺ではなかったようだった。 「・・・御堂さん!」 どきりとするほど、綺麗に微笑む、克哉の笑顔。 あいつは、あんなに綺麗だったか? 「・・・佐伯か・・・。」 それに釣られるかのように、甘い空気をかもし出すような、御堂の笑顔。 そうか、あいつらは。 きっと想いあっているのだろう。 だから・・・甘い空気を感じるのだ。 だけど、その自覚と共に。 俺の中に欲が生まれた。 だけど悔しいが、俺ではまだ。あの克哉の幸せそうな笑顔は引き出せないだろう。 しかし。 俺は絶対、御堂には負けねえ!!!!


「・・・本多?ご飯・・・冷めるよ?早く、食べよっか。」

「あ?あ、ああ・・・」


思わず、ドキリとした。俺の、ようやく自覚した想いを、見透かされたような気がして・・・

御堂との水面下での戦いは今、はじまったのかもしれない。



「本多。さっきの事は、忘れるなよ?」

「なんのことですか?」

「君・・・」

「そうそう、御堂さん。俺、執着心結構強いんですよね?だから・・・

あのマーケティングも、克哉も、諦めませんよ?」

「!!!!・・・本多、気付いたのか・・・」

「ええ・・・だから。宣戦布告です。」

「ふん。

懲りないな、君も。しかし、あれは俺のモノだ。諦めるんだな。」

「さて、ね。

解らないでしょう?克哉がどちらかを選ぶのか、なんて。」

「・・・そんな事にはならないさ。」

「どうでしょうねえ??」


だから、ほら。


今は、頑張るしかないだろう?

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