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繋ぎ囁く 愛の路往き

メガミド克。克サンドにはさまれた御堂さん視線。柘榴ネタ

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 ぐちゅぐちゅと音を鳴らせながら御堂の前に、良い顔で啼きながら 克哉が横たわっていた。

 かと言って・・・克哉は一人ではなかった。

 御堂の後ろで・・・彼を抱き入れるようなしぐさのまま、御堂の最奥にある秘所を貪るかのように、自身の牡を擦り上げながら抽挿を激しくし、さらなる熱を求めている克哉も、またいた。

 秘部の内壁を丹念に擦りつつ、敏感な部分を突付いていけば。あたかも、あからさまに翻弄されているかのように御堂は、上ずった声をあげていく・・・それでもなお目の前の克哉を啼かせたいという欲望をそのままに、尻を叩くように、己自身を 目の前の克哉のさらなる熱く、蕩ける部分のある最奥へと向かわせていった。


 どのようにして克哉達の存在を知りえたのか。

 御堂の脳裏からその事柄はすでに、消え去っていた。変わりにいつの頃からか、彼らのされるがままになっている。

「 あ・・・あ・・・御堂さん・・・御堂さん・・・好き・・・好き・・・あああああっ! 」

 いつもならば文句の一つでも言ってきそうな、眼下の克哉は 気持ちが高まっているのか    それとも・・・受け皿の様に、受けるだけに必死なのか。 純粋に御堂を受け入れてるのを嬉しそうにも見える彼は、 肌を、顔を紅く染めさせて、彼らをさらに翻弄させているようにも見える。

 気持ち良さそうな声で啼きながら 御堂自身をも離さず、独占欲の表れとでも言っているように秘部で御堂の牡を締め付け、興奮を燻らさせているのだから。

 逆に、背後にいる・・・眼鏡を掛けた克哉は、御堂以上に捻くれた性格のまま 愛情を伝えていくようにも見えた。

 全身に、快楽を与えていく手の動き、身体の動きは、御堂を彼の脳髄にまで行き渡らせていく電流の様な刺激を与えながら、克哉自身の体の奥から沸きあがる欲望は、確実に微かに見ている御堂と眼下にいる克哉の昂揚した顔と、彼らの震えた


足先を

手先を


見つめていくたび、快楽へのトリガーを引かされ、さらに己自信を成長させられていき、その濃密に甘い時間は 終わりそうにないとでも言うかのようにその行いは続いていった。




 御堂はこれまでの経緯を思い浮かべる。

 通常ならば克哉と共に、御堂のマンションへ帰る処なのだが この日、前日まで出張だった御堂は、一人で久しい我が家へ向かっていた。一人で帰っても誰もいないのならば、ここまで楽しみとなる事もないだろうが、今は違う。

 かつて酷い事をしたはずの相手だというのに、己を受け入れて愛しくて仕方のない恋人が、あの部屋で待っていてくれている・・・そう思うだけで、足は早足になって進められていた。

 すでに空は夜の装いとなっている時間、さらに御堂の足が急かされていくと・・・背後で男の声が、足を止めさせた。

「 御堂・・・孝典さん、今一度よろしいでしょうか? 」

「 ・・・はい? 」

 声に呼び止められた先に振り向くと、金髪 そして黒ずくめの姿があった。

「 あの・・・一体あなたは・・・? 」


 御堂が戸惑うのも仕方ないだろう。その場にいたのは、今まで面識もないはずのMr・Rがいたのだから。

 戸惑っている御堂を見て、クスリと笑いながらRは語りかけた。

「 ああ・・・すいません。あなたの恋人である佐伯克哉さんに、渡して欲しいものがありまして。 」

胡散臭さを全身で表している様なRの言葉を、真面目に受けとるのがどうかしているものと 解かる由もなかった御堂は、恋人の名前が出てきた事によって・・・とあるドリンクを、素直に受け取る事となった。



 あまりにインパクトが強すぎたのか、御堂が気付いた時には いつの間にか己の部屋の前に立っていた。

Rが、立ち去っていく間際、

「 さあ・・・わが主、ご堪能あれ・・・ 」

 などと不可思議な事を聞いた気もしたが、その言葉に意味を考えとる余裕などこの時の御堂には残されていなかった。

 扉の向こうに、克哉が待っているのだ。そう思うだけで、顔がほころびそうになる。カードキーを取り出して扉を開けていくと・・・そこには食卓の前で、眠りこけている克哉の姿があった。

「 ・・・堂さん・・・・・・りなさい・・・・ 」


 すう、と寝息を立てながら言う寝言を聞いてしまえば、普通に「ただいま」と言えなかった欲求なんてどうでもよくなってしまうだろう。とは言え、このまま寝かしておいては風邪をひいてしまうかもしれないから・・・御堂は、克哉に触れて起こしていった。

「 克哉・・・克哉、起きなさい。こんな所で寝ていては風邪をひく 」

「 ・・・・・・んん~~あと五分・・・・・ 」

「 克哉。。。私がようやく帰ったと思ったら・・・ダメだろう?そんな事では・・・お仕置き、だぞ 」

「 ~~~~・・・っ 」

 克哉の、ウィークポイントの一つである耳の後ろを撫でながら囁いてやれば・・・さすがに起きない訳に行かないのか、ゆっくりと克哉は目を開いていった。

「 ・・・ん・・・御堂さん・・・おかえりなさい・・・ 」

「 ああ・・・ただいま 」

 なんて、甘えるように、蕩けるような顔で己を迎えてくれるのだろうと思いながら、

御堂の 理性の戦いは続いていく。

 ただで起こすのも忍びないと、欲望は尽きないし、いつだって彼を抱きたいとも思いはするがそこは、いい大人なのだからと なけなしの理性を紛らわせながら、克哉を見つめていた。

 しかし、ふと 先程預かった克哉宛の瓶の存在を、急に思い出してしまった。それは簡単に、現実へ呼び起こしてくれた事なので 良しとしておいた。

 瓶は、先に渡しておくか・・・さして問題はないだろう。御堂はそう思いながら。

 その瓶を忍ばせていたスラックスのポケットから、冷たく固い感触のするそれを取り出して、また口を開いていった。

「 ・・・そういえば・・・克哉、君の知り合いだろうか?これを渡してくれ、と頼まれたのだが。 」

 知り合い、という単語が気になったのか、克哉は目を見開かせて

「 知り合い、ですか?誰だろう・・・本多ではないんですよね? 」

 少々ありえないであろう名前を出してもいた。

 不思議、と思うのは克哉も同じなのか 手渡されたドリンクを、ただじっと眺めている。

「 なんだろう・・・コレ。ジュース・・・? 」

 克哉自身、友人も少ないからと、この様なプレゼントを貰うにしても 検討がつくはずがない。

 しかし・・・克哉は寝起きで、正しい判断ができるはずもなかった。

 その起こされていく脳は、喉の渇きを唐突に起こさせ・・・

 中身を疑う時間さえ与えずに、克哉の手を動かせ その、ドリンクの瓶の蓋を開けさせ

ぐいっと一気に飲み干してしまったのだった・・・・・・。


 途端、克哉が倒れていった。

 まるで急に発情でもしたかの様に、御堂が手を触れると、体に熱を感じた。

 何か、良くないドリンクだったのだろうか・・・。

 急に、不安に襲われた。だが、もう飲んでしまったものを吐き出すには 体力を消耗するからと、躊躇させられて何もする事ができず、もどかしさを覚えながらも 様子を見るしかなかった。

 試しに、ぺろりと舌を瓶の口に這わせて 少し残っていたドリンクの液体を舐めとってみた。

 特に問題があるとは思えない。ただ・・・その主成分が、おそらく柘榴であるというだけで。

 独特の舌触りに、御堂も何か酔いを覚えた気がした。ぼやけた意識を、総動員させながら克哉を看病してあげなくては・・・と思っていたら・・・いつの間にか。

 克哉は、一人ではなく、二人・・・御堂の視界に写されていったのに気付いていった。



 眼鏡をかけた克哉はすぐに意識を取り戻したが、あまり良い状態ではない様だった。

 不機嫌な顔で、舌打ちをしながら、いまだ横たわっている克哉を見ている。

「 ・・・まったく・・・すぐに気づけよ・・・『俺』? 」

 何の効果は知らないが、おそらく強引に引きずられて出現する事となったであろう 眼鏡をかけた克哉に、御堂は少なからず動揺するしかなかった。

「 か、克哉・・・っ? 」

 ようやく、御堂は克哉に声をかける事ができた。ただし、その言葉を聞き取ったのは眼鏡をかけた方だったが。

「 やあ、御堂さん?・・・俺と会うのは、久しぶり・・・ですね。 」

「 久しぶり・・・?・・・あ・・・! 」


 過去、確かに一度だけこの姿の克哉に会った覚えはあった。ただ、それは克哉と出逢った頃のものであり、単なる克哉の悪戯の様なものかと思っていたから、あまり気に留める材料ではなかったはずだった。

 しかし、あのプロトファイバーの一件のあった頃、何度となく克哉から相談を持ちかけられた内容を思い出してみれば、なるほど・・・いくら二重人格という都合の良い単語があるとは言え、程があるだろう。似ても似つかなわない、愛しい克哉のもう一面にせよ、御堂はこの克哉を野放しに受け入れるはずもなかった。

「 お前は・・・あの、プロトファイバーの一件の頃の・・・? 」

 ギクリと体を強張らせながら言った。

そ の御堂の態度に克哉は、楽しげに笑っているようだった。

「 ・・・そうですよ。あれから『俺』は、俺を頼ろうとしてこなかったが・・・『俺』越しに、あんたを見ていて飽きる事はなかったなあ・・・ようやくまた、話ができて嬉しいですよ、御堂さん? 」

 まるで蛇に舐められてもいる様に、ゾクリと肌に悪寒を先走らせずにいられない。だが、何も打ち負かさせないで終わらせられる訳もなく・・・

「 お前は、まるで子供の様だな 」

 そう、御堂は克哉に切りかえしていった。

「 俺が子供・・・?

クククッ あんたは本当に面白い。だが、そこが俺をソソらせるな・・・こんな・・・風に、な! 」

 突然、眼鏡をかけた克哉は御堂の腰をつかみ口づけていった。口を割り、舌で御堂を翻弄させていく。

 歯列をなぞってやったり、強引に舌を吸ってやったり 口内を丹念に犯していく、その克哉の行いは他の人にはないほど 快楽をもたらせるものでやがて・・・

 体をベッドに沈められながら御堂の思考は、 深い快楽の渦へと誘われていくしかなかった―――――。



 本来の克哉は、気づいたら快楽のみを鰺わう派目になっていた。

 頭が冴えていくにつれ、目の前には御堂が己の肌に触れ、さらに中心は御堂のものと擦りあげられていて、快感とともに戸惑いをも感じていたのだから、「なぜこんな事に・・・」と 言ってしまっていたのもしかたがないだろう。

 グッと、御堂が動いていくと、もう一人の自分がいる事に気づいた。

 何故ここに『俺』が・・・?

 ちらりとそんな脳裏が過ぎった瞬間、また  ぐっ と下腹部に重みを感じとり深い快感を拾う羽目になって また、喘ぎを漏らしてしまった。 いつもよりも二倍に近い重みのせいで、さらに強烈なほどの快感に溺れそうになる。

 そんな快感をよそに、意外なほど頭は冷静で 己がどうしてこのような状況へなっていったのか分析をしてみたりもしたが 結局は、いつもの事なのかもしれない・・・ おそらく何らかの形でまた、柘榴を摂取したのかもしれないのは間違いないだろう・・・と、後悔 先に立たずと 独り愚痴りながら・・・周りを見渡してみた。

 よく見てみると、いつもならば己だけが抱かれている側だというのに 御堂も後ろから抱かれているようで 仰天しかけた。

 あの、御堂がいつもとはまた違う顔をしているようでもあり 不思議なほど魅力にも感じられて 、その発見が嬉しくもある。

 真上にいる克哉の動きが、また激しくなってきた。 その動きは御堂の動きにも影響を与えて、下に仰向けに横たわっている克哉の滴りそぼる熱情にも影響をもたらしていった。

 その行いは 新たなる愛情と言っているようでもあり 侵されていくその熱が麻薬に近いとでもいうかのように 3人の熱は、深く深く蕩けていった・・・。


 そして、今もなお。

 御堂は眼鏡をかけた克哉に、克哉は御堂に攻めたてられ、煽られている。

 たまに 秘所を擽り、焦らしを与え もらう事になれば。動きはさらに激しく 深いものとなり。そのたびにおかしくなりそうになる強烈な快感は、さらなる麻薬となって、紡がれていく果てまで とめどなく行われていく。

 いずれ、遠くない将来、新たなる関係へと繋げられていくのかもしれない

 いやすでに繋げられているのだろうと・・・

 御堂も、二人の克哉も、予感し・・・手を繋ぎながら また貪る様に 体を繋げていった。


                                                                     

                                                      終


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